痴漢被害者の事情

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「ドアが閉まります」

ベルの音と共に、無情な駅員の声が響き渡る。
長根まさみは心の中で「閉まるな!!」と唸り声に近い声をあげた。
彼女が階段を駆け上がりきった瞬間、ベルが鳴り終わる。

飛び込めば間に合う!!

そう思い走ろうとした瞬間に、床の溝にヒールのかかとが引っかかった。
「あん、あっ……」と間抜けな悲鳴が出る。転ぶところだった。
必死でそれを引き抜いて、手を伸ばしたが、
閉まりきったドアに触れるのがやっとだった。

「駆け込み乗車はお止め下さい」
呆れたような放送が流れる。
ドアを蹴飛ばしたい衝動があったが、車体が動き出したので
かろうじてそれをこらえた。

――次の電車は!?
大袈裟なほどの動きで、電光掲示板を見上げた。

三分後、快速電車が来る。五本に一度しか来ない快速が。
「結果オーライ!!」とまさみは呟いた。
むしろさっきの電車に乗っていたら間に合わなかった。
その快速に乗って終点まで行き、駅を全力疾走で駆け抜けて更にタクシーを使えば、なんとか間に合う。

ここで焦っても意味が無い。そう思いながらも、まさみは柱と自動販売機の間をうろうろと歩き回った。

「絶対に遅刻できないのにぃ~……」

誰が聞いているわけでもないのに、まさみは愚痴をこぼす。
言いながら、柱に備え付けてあった鏡で、服装をもう一度チェックする。

雑誌の「好感度アップ特集」から選んで買った紺のリクルートスーツは決して個性を主張しすぎず、かといって他に沈み込まない華やかさを同時に持っていて、まさみ自身の持つ清楚さを引き立てている。
全力で走ったせいで、額には汗が滲んでいたがそれすらも健康的な魅力の一つに変えていた。

切りそろえてもいないのに整った眉と、理想的なアーモンド形の瞳は、決して高圧的にならない美しさを持っている。
少し薄い唇はグロスを塗らずとも艶やかで、清らかな顔立ちの中そこだけに吸い付きたくなるような妖しさが漂っていた。

次の電車まであと一分。
千秋を待つが如き気分で、長根まさみは足踏みをした。
「もう……」とまた独り言を言って腕組みをする。
自然、乳房を腕に乗せるような格好になったが、彼女は気にしない。

とにかく、面接のことで頭が一杯だった。
推薦がかかっているこの企業に落ちるわけにはいかない。
面接本を読み、企業の下調べを完全に済ませ、かつ昨今のニュースも抜かりなく知識を蓄えている。

遅刻なんかで、それをふいに出来るわけがない。

快速電車は遅れてきた割に、悠々とホームに滑り込んできた。

すでに焦燥の固まりになっているまさみは、両開きのドアから降車する人の群れを掻き分けるようにして電車に乗り込む。

車内はそれなりに混んでいたものの、新聞を広げて読める程度の間隔はある。
彼女は奥のドアに寄りかかるようにして体をあずけた。
溜め息を吐くと、ガラスが白く濁る。面接の緊張もあり、すでに少し疲れていた。

車窓風景が、揺れと共にゆっくりと動き出す。
眼にかかる前髪を払うと、彼女は携帯電話を取り出した。
「少し遅れます」と連絡を入れておいたほうが良かっただろうか。

風情の無いオフィス街を眺めながら、まさみは昨日の夜に練習してきた言葉を何度も暗誦する。

――貴方は何故、弊社を志望したのですか?

(はい、私はまず御社の主幹事業である……)

丸暗記してしまうと、柔軟な対応が出来なくなるし何より緊張して忘れてしまうと真っ白になってしまう危険がある。
あくまで要諦だけを覚えておく。

(……という考えを持ち、御社を志望致しました)

ちょっと、文章堅すぎるかな。彼女がそう思った瞬間、電車が揺れた。

世の中のアクシデントというものが往々にしてそうであるように、長根まさみにとってもアクシデントもやはり、「よりによってこんな時に」というタイミングで発生した。

形のいい唇を噛み締める。端正な顔立ちが歪んでいた。

不思議なことに、同じ手の甲でも
触れてしまったときと、触られたときは全く感触が違う。
恐らくコンマ数秒の長短や、触れる勢いと強さを瞬時に感じて、無意識のうちに判別しているのだろう。

とにかく、そのときスカート越しにまさみの臀部に触れた手の甲は確実に痴漢のものであると、彼女は判断した。

困った、とまさみは思う。
「この人痴漢です!!」と大声を出すとどうなるか彼女は知っていた。
以前にも何度か突き出したことがあるからだ。
文庫本を読むフリをして、まさみの胸元に指先を当ててきた男も、彼女の掌に股間をこすりつけてきた男も、みな警察に突き出した。

そう、突き出すまではいい。
だがそれをしてしまうと、恐ろしく時間を取られてしまう。
そもそも終点まで電車を降りられないのだ。

自分の勘違いであって欲しいなあ、とまさみは思ったが案の定、背後の男の手は、反応を探るように触れる回数を増していた。

まさみは仕方なく、自分の尻をガードするように手を後ろで組んだ。
これで最低限「私は貴方が痴漢だと気付いています」というアピールにはなるだろう。

問題はそれに対して、相手がどのような反応をするか。
鼻白んで逃げるか、より情欲を掻き立てられるか。
もうカンベンしてよ……。まさみは心の中で毒づく。

さっきまで電車の揺れに乗じて触れてきた手の甲の感触が無くなった。
これはひょっとして、いなくなってくれたか?
彼女の脳裏に願望めいた考えが浮かぶ。

二の腕から肩にかけて、鳥肌がざわわと立ったのをまさみは自覚する。
背後に組んだ手に、ぐい、と押し付けられたものが何かすぐに分かった。
余りの気持ち悪さに、ひいと悲鳴を上げたいほどだった。

蚊の飛行音のような声が、恐らく彼女にだけ聞こえるように囁かれる。
「気持ちい……」

若い男の声だ。背後を確認していないが、恐らくそうだと思った。
慌てて手をドア側に戻す。
そうすると、今度は硬くなった突起の先端が彼女の尻に押し付けられる。
男の体温が背中にぴったりと張り付いた。

さすがに大声をあげたくなったが、のど元でそれを食い止める。
騒ぎにはしたくない。だが終点までやり過ごすにしても、まだかなりの時間がある。
こうなったら……。まさみは意を決する。
彼女は終点までずっと無視し続けると決めた。
ここで痴漢と対峙して、時間や体力を浪費するのはいかにも無意味だから。

何より、この大切な、自分の人生を変えてしまうかも知れない大切な一日に、痴漢なぞと関わりたくないという気持ちがあった。
勝負の日には殺生を避けたいという心理、いわばげん担ぎである。

どのみち、背後の男だって、痴漢することを目的に乗車しているわけでもないだろう。
自分の目的地に到着すれば、降りていくことだろう。
もし次に出くわしたら警察に突き出してやればいい。

今は一番大事な目的のため、不快感を我慢するべきときだろう。
彼女は決意し、まるで背後に男など居ないとでもいうように優雅に携帯電話を取り出して、メールを打つふりをした。

相変わらず、背中には熱気を放つ人の気配が密着している。
それほど混んでいない車内で、女の背中に男がへばりついているのだから周囲から不審な目で見られていないだろうか、とまさみは思う。
だが彼女の懸念に反して、周囲の人間からの視線は感じられなかった。
暖房と体温と呼気でぼんやりと温かい車内で、揺れに身を任せているうちに半分眠っているような気分になるのか、誰も彼もが気の抜けた表情をしている。

大きく電車が揺れる。

よろけた男の掌が、まさみのスカート越しに腿を掴んだ。
二秒間、そのまま撫でられる。
その手つきに、彼女は戦慄に近いものを感じる。

太股を掴んだ男の掌には、明らかな意思が宿っていた。
まさみには、否、触られたものならば誰でも分かるだろう。
生卵を割らないように握るような、弱々しい力の込められた手つき。

リクルートスーツのスカートは生地がやや厚いから良かったが、生の脚をこの手つきで撫でられていたら悲鳴を上げてしまったかも知れない。
それほど強い欲望を、その指先の動きと掌の体温から感じた。
臀部に押し付けられている男の陰茎がびくんと動いたのが、衣服越しにはっきりと分かる。気持ちが悪かった。

それでもまさみは携帯電話のボタンを無意味にこね回していた。
動揺を悟られないよう、視線は飽くまでもモニターに注がれている。

「間もなく、妙全~……みょうぜん~……。降り口は、左側です」
乗客同様、気だるげな車掌放送が聞こえた。
一駅の区間が長い、とまさみは思う。快速だから当然だが。

彼女の立っている方と反対側のドアが開いた。
残念ながら痴漢は降車していかない。
開いたドアから人が降りていき、続いて、人が乗り込んでくる。
明らかに前者より後者のほうが人数が多かった。
人口密度が増し、まさみの体はドアに押し付けられる。
当然、痴漢はより一層、彼女の柔らかな肉の感触を味わおうと身を摺り寄せてきていた。それでいて先ほどより周囲からは目立たない。

状況が悪化したことは間違いなかった。

ドアの脇にある手すりを、男の大きな手が掴んだ。

「次は~、陸前鹿島、りくぜんかしま~……」
車掌の放送と、同時だった。

嘘!? とまさみは心の中で叫ぶ。
歩行者天国を歩いていたら車に轢かれた、というような全く予想出来なかったアクシデントに、彼女の全身が熱くなった。

手すりを掴んだ男の右手が、彼女の上着の第一ボタンを外したのである。

さっきまでの行為は、まだ言い逃れの出来るものだった。
「電車が揺れて、よろけて掴んでしまった」「触れてしまった」
そういい逃れることの出来る範囲内だった。
だが、衣服を脱がそうとする行為は、明確な意思が無くては出来ない。
「今からお前を痴漢する」という宣戦布告に等しかった。
まさみは振り返って、男の顔を見上げる。

メガネを掛けた、若い男の顔が見えた。
女性にしてはかなり背の高いまさみから見ても、さらに顔一つ分は上にある。
身長は175~180程度はあるだろう。
どこか大人しげな顔つきで、性欲に負けて違法行為をするような輩には見えない。
しかし、痴漢とはえてしてそういうものだと彼女は思い出す。
悪い意味でも、人は見た目によらない。

まさみの凛とした顔立ちから放たれる、力のある目線がメガネの奥の頼りなげな瞳に突き刺さった。

ワイシャツと下着越しに、男の手がまさみの乳房に触れた。

全身がサウナに入っているかのように熱い。
心臓がどくんどくんと荒くリズムを刻み、それでいて
こめかみから流れる汗は妙に冷たい。

スーツ越しでは感触が味わえないから、わざわざ第一ボタンを外して胸元に手を突っ込んできたのだろう。
初対面の人間に対して、性欲を満たすためだけに、ここまで自己中心的に、ここまで無礼になれるものだろうか。
怒りと共に呆れのような感情がこみ上げてきていた。
男とはどうしてこんなに幼稚なのだろうか。

お椀型、というよりは先端が尖った形状の彼女の乳房を男の掌がゆるゆると撫で回した。
人差し指と中指が、乳頭をさがすように蠢いている。
尻に押し付けられている陰茎が、痙攣するように脈動した。

まさみは顔を動かさずに、視線だけを左右に振った。
電車の中で女の胸元に手を突っ込んでいる男の姿が、周囲から気付かれていないわけがない、とそう考えて。
しかし、彼女の想像に反して、電車内は無関心が満ち溢れていた。
数人は気付いているのだろうが、見ず知らずの女を助けようという正義感も或いは痴漢に加わろうという悪辣さもないのだろう、彼らは何もしなかった。

男の息が首筋にかかる。歯の隙間から呼吸をしているのだろう、
「スィー……フゥゥ……」という奇怪な音が彼女の耳元にだけ聞こえていた。

汗が顎まで垂れてきている。
まさみは、飽くまでも無抵抗を徹することに決めた。
そしてその意思は、恐らく男にも伝わったことだろう。

ここまでされて動かないのならば、もう
「恐らくは大丈夫」とそう確信したに違いない。
そして男は、それまで小出しにしてきた己の中にある脂ぎったいやらしい肉欲をどろりと解き放ってきた。

まだ重力に負けぬ張りの強さを持つ、長根まさみの乳房を男は指先と掌で余すところ無く堪能した。
本当ならば、ワイシャツの中に手を入れたいところだったろうが、さすがにそれを電車の中でしようとはしなかった。

それから、彼女の雪原のように白くきめ細かなうなじに唾液がたっぷりと絡んだ男の舌先が触れる。
その感触は、なめくじやアメフラシなどの軟体生物を思わせ全身のうぶ毛が立つほどの寒気を彼女は感じる。

舌はぬらぬらと彼女の首筋をぬらすと、そこから耳たぶに迫った。
吐息か声か分からぬほどに溶けたものが耳朶を濡らす。
痴漢もまさみ自身も気付いていなかったが、この時点で周囲の人間の多くが痴漢行為に気付いていた。

なにしろ女の背中に張り付いて、右手で胸を触り左手で腿を撫でまわし腰を押し付けて首筋を舐めている男が、電車内にいるのである。
幾ら混んでいても不自然なのは間違いない。
しかし、周囲の人間は誰も注意しなかった。
彼らはこの時、この滅多に見られぬ芝居の観客になっていたのである。

「間もなく、陸前鹿島……陸前鹿島~降り口は右側です」

男の左手は、まさみの腰を抱いていた。
強く張り出した胸元に反して、彼女の腰は細い。
背後から抱きしめて、反対側のわき腹まで手が届くほどだった。

男は、彼女の耳元で、とてつもなく小さい声で「胸デカいね」と囁いた。
無遠慮な言葉に苛立ちながら、まさみはそれも無視をする。
だが、耳たぶを舐められ、さすがに肩が動いてしまった。
「今、ピクッて動いた……」
笑いを含んだ声が、また耳たぶを湿らせるような距離で囁かれる。
男の腰が、まるで本当に性交をしているかのように前後に動いた。
彼の呼吸が、荒いというより、高くなっていく。
これが、男性が果てるときに見せる兆候であることは、まさみも知っていた。

男の右手が、突然彼女の手首をつかんだ。
そしてそのまま、後ろに引っ張られた。

自分が何をされたか、というより、何を握らされたかもちろんまさみはすぐに理解した。
最悪、と彼女が心の中で思った瞬間、彼女が強引に握らされたものがぶくん、と膨らみ痙攣する。

歯の隙間から漏れるような息。

ドアが開いた。痴漢を含め、多くの人間が降りていく。
彼女はさっきまで腰を押し付けられていた部分を恐る恐る触れた。
予想通りの、ぬるりとした感触。
彼女の買ったばかりのスカートに、リンスのボトルを三回ほどプッシュしたかのような、白く粘る流動体が輝いていた。

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