美人姉妹痴漢電車
「あっ、電車来たよ!」
美咲はそう言って姉の由梨とともに電車に乗り込んだ。
本城美咲は17歳。女子高に通う高校二年生だ。肩までの真っ直ぐな黒髪と、目鼻立ちのくっきりした顔立ちは、まだあどけなさは残るものの凡百のアイドルが、裸足で逃げ出しそうなほどだ。
制服のスカートからスラリと伸びる細く長い足。キュッと上を向いたヒップとくびれた腰。
巨乳とまではいかないが、ほどよい大きさの胸のふくらみはこれからの成長を伺わせる。
まさに《美少女》という表現がぴったりだった。
一方の由梨の方は21歳の大学4回生。美咲が通っている女子高を卒業したあと、地方の国立大学に無事入学、来春の卒業を控え就職活動真っ最中なのである。
美咲とタイプは違うが由梨の方もかなり美人だ。いわゆる癒し系というのだろうか、ほんわかした雰囲気で、ニコッと笑うその笑顔は周りの人をなごやかにさせる。
スタイルも良くスラリとした長身で、リクルートスーツのタイトな紺のミニスカートから伸びた足は、これぞ美脚という感じだ。
プリプリしたお尻、キュウと締まったくびれた腰。そしてブラウスから零れ落ちそうなほど成長した胸のふくらみは、優にEカップはありそうだった。
今日由梨は面接のため指定された会場に向かっているところだ。
偶然、美咲の通う高校と方向が同じだったことと、面接時間が早かったこともあり、同じ電車で行こうということになったわけである。
「案外、空いてるのね」
由梨はそう言って美咲に話しかける。
「今はね……まぁ、空いてるっていっても座席に座れるわけじゃないんだけど。次の駅でどっさり乗り込んでくるから期待しといて、お姉ちゃん」
美咲は冗談まじりにそう言ってニッコリ笑う。
電車がその駅に到着すると、美咲の言ったとおりかなりの人が乗り込んできた。
由梨たちはその反対側のドア近辺に立っていたため、乗り込んでくる人たちに押されドアと人とにサンドイッチにされる状態になってしまった。
「うわぁ、すごい。身動きできないじゃない」
由梨が高校に通っていたときはここまで混み合うことはなかったのだが、美咲によると数年前にできたマンションにかなり入居者が増え、それにともない通勤通学の電車が混み合うことになったそうだ。
二人はドアの外側に顔を向けた状態(つまりは、電車内にお尻を向けた状態)で立っていた。
「こっち側のドアは、私の降りる駅に着くまで開かないのよ」
「えっ、私の降りる駅はどっちが開くの?」
由梨は少し不安になって美咲にそう尋ねた。こんな状態で反対側のドアが開いても、降りるまでに時間がかかってしまい下手をすれば降りれなくなるかもと思ったからだ。
「う~んと、たぶん反対側だと思うけど、私が降りるとこでかなりみんな降りちゃうと思うから、そこからはけっこう空くはずだよ」
「あっ、それならよかった。降りれなくなって面接間に合わなかったら目も当てられないもの」
由梨が今日面接に行く会社は、いわゆる本命にしているところでようやく最終面接にこぎつけたのだ。遅刻で落ちるようなことがあっては泣くに泣けない。
「で、でも、それまではずっとこの状態なの?」
由梨はドアにギュッと押し付けられた格好で、同じ状態の美咲に訊く。
「ううん、まだまだ乗り込んでくるから、もっとギュウギュウになるよ。おたのしみに」
「うっそ~」
そんな会話をしていると、由梨はお尻になにか触れる気配を感じ思わずヒッと声を漏らしてしまった。
「どうしたの?お姉ちゃん」
美咲が心配そうに訊いてくる。
由梨は一瞬痴漢かと思ったのだが、このすし詰め状態の電車の中なら少しくらい手が触れる事もあるだろうし、自分の自意識過剰だと思い「あっ…なんでもないのよ」と答えていた。
(気のせいよね……まさか私を痴漢しようなんて……)
由梨は生まれてこの方、痴漢にあったことがない。高校時代も大学に入ってからも電車に乗ることはあってもただの一度もそういう目にあったことがないのだ。
だから同級生たちが痴漢にあったというような話を聞いても、ほんとにそんなことがあるのかしらと思っていたくらいだった。
もしくは、私に痴漢されるような魅力がないか、痴漢を拒絶するオーラでも出ているのかのいずれかだろうと今でも思っている。
そんな事を考えていると再びお尻を手の平が這いまわってくるのを感じた。
先ほどのように触れたというような感じではない。スリスリと撫でさすっている。
(えっ…うそぉ……なんでぇ!?)
由梨は信じられないという思いで、少しパニックに陥った。
手はスカートの上からではあるが、お尻の割れ目あたりを人差し指と中指を使って、ゆっくりと撫で上げてくる。
由梨は初めての経験に戸惑ってしまったこともあり、声を出すこともできないでいた。
それに、変なことに巻き込まれて大切な面接に、遅れるようなことがあっては困るということも手伝い、必死になって耐えていた。
ふと横を見ると美咲も下を向き何かに耐えているようだ。
そう、このとき美咲の身にも痴漢の魔の手が迫っていたのである。
(うそぉ!?なんでなのよぉ……私にまでぇ?)
美咲がお尻をさわられたとき、まず考えたのがこれだった。
(かんべんしてよ。先生……お姉ちゃんだけって約束だったじゃない…友だち連れてくるのって約束違反だよぉ)
実は今由梨を痴漢しているのは美咲の担任教師なのだ。
一週間ほど前、美咲はちょっと魔が差してしまい、万引きをしてしまった。
店を出ようとしたときに、偶然担任の相澤に呼び止められ万引き自体は未遂に終わったのだが、一応学校と家の方には連絡しておくと言われ、なんでもするからやめて下さいと頼んでしまった。
そのとき相澤に持ちかけられたのが、なんとか由梨を痴漢させてくれということだったのだ。
相澤は由梨が高校時代の頃からの大ファンで、いつも制服の上から彼女の裸を想像しては悶々とした日々を過ごしていた。
そうこうするうち由梨は卒業してしまい、あぁこんなことならせめてあの尻だけでもさわっておけばよかったと、さらに悶々とした日々を送ることになったのだ。
昨年、美咲が入学してきて由梨の妹だとわかり少しときめいた。だが、確かに美人ではあったが姉とはタイプの違う妹を見てよけいに由梨への想いを募らせる結果となってしまったのだ。
美咲としては姉を生贄に捧げるようで、少し悩んだのだが万引き未遂などが学校や家に知られるよりはとその申し出を承諾してしまった。
そして丁度今日姉と一緒に電車に乗ることになったので、昨夜のうちに相澤の方へ何両目のどのあたりに乗るのかを連絡しておいたのだ。
美咲がチラリと横を見ると由梨は恥ずかしそうに下を向き、痴漢(相澤先生)の攻撃に耐えている。
となるとやはり自分のお尻をさわっているのは、先生の友だちとかに違いない。きっと女子高生を痴漢させてやるとかなんとか言って、お金でも取ってるんじゃないか?
美咲はそう思った。
(も~う、先生の馬鹿……後でお金せびってやる)
とりあえず、タダでさわらせるのはシャクだったので、後で脅し取ってやろうと考えたのだ。なかなかしっかりしている。違う意味で……
美咲のお尻をさわっている痴漢の手は、制服のスカートの中へスルリとすべりこんできた。
今度はパンツの上からゆっくりと撫でまわしてくるのだ。
美咲自身、痴漢にあったのはこれが初めてというわけではない。なんといってもこれだけのスタイルと美貌である、満員電車に乗りつづけていれば馬鹿な男が一人か二人は必ずいるものだ。由梨が一度も痴漢されなかったというのは本当に稀有な例かもしれない。
過去に遭遇した痴漢の場合、まったくどこの誰ともわかっていなかったので、恐怖が先に立ったものだが今日の場合、顔はわからないが担任教師の友人だろうという思いから、少しプレイの感覚が入っていた。
(けっこう、ツボを心得てるみたい……いままでの痴漢より上手いんじゃない…)
高二女子としては少し不謹慎だが、微妙な指使いはまさしく痒いところに手が届くという表現がぴったりであった。
痴漢の手がパンツにかかり徐々にずり下げようとしていた。
美咲はあっ!?と思ったのだが、自分自身姉に対しての痴漢行為の共犯者でもあるわけで、声を出して痴漢がばれるともしかして自分も捕まるんじゃないか、という思いから声を出せないでいた。
痴漢の手はゆっくりだが確実に美咲のパンツを下げていく。お尻の割れ目が半分ほど顔を出してしまった。
成す術なくパンツをずり下げられるという状況に、美咲は身体の奥からなにやら熱いものがこみ上げてくるのを感じていた。
一方、相澤の方は長年夢にまで見た、由梨のお尻をさわれて異常なまでに興奮していた。
(こ、これが本城由梨のお尻……たまらん……プリプリだよぉ~)
懸命に由梨のお尻を撫でまわしながら、相澤は感動で思わず泣き出してしまいそうになる。
制服姿の由梨もよかったが、リクルートスーツに身を包んだその姿は、大人の女の魅力一杯でさらに相澤の興奮度を増していくのだ。
(中に……中に手をいれるぞぉ~)
変に気合を入れながら紺色のタイトスカートの中へ手を突っ込んでいく相澤。
鼻息が荒くなっていくのが自分自身でもわかった。
相澤は股間に手を伸ばしていく。パンストごしに由梨の女の部分をすりすりとなで上げ微妙な刺激を与えていく。
「ふうン……はうン……」
くぐもった由梨のあえぎが聞こえてくる。かすれたような甘い声に相澤はそれだけで、イッてしまいそうだ。
少し周りに気をつけてみたが、かすかな声のため気づいている乗客は他にいないようだ。
安心した相澤は、思い切ってパンストを引き下ろしてやろうと考え、両手をその縁にかけた。
由梨は耐えていた。
初めて体験する痴漢行為に最初はうろたえたものの、とにかく降りるまでの辛抱と考えを改め、耐え忍ぶことに決めたのである。
痴漢はスカートの上からではあきたらず中にまで手を突っ込み、パンストの上からではあるが、大事な場所を刺激してきた。
声が出せないということと、電車の中でいいように弄ばれているということが、由梨の官能をいやがうえにも高ぶらせていく。
声は出すまいと思っていたのだが「ふうン……はうン……」と思わずあえぎを漏らしてしまうのだ。
痴漢の手がパンストにかかるのがわかった。両手を使ってパンツごと引き下ろしにかかっている。
(うそっ!!そんな……)
由梨は腰をくねらせて必死に阻止しようとするのだが、満員の電車の中では思うように身動きがとれない。両手もドアの間に押し付けられていてどうにも動かせない状態だ。
(いや……やめて……やめて……)
由梨の願いもむなしく、パンストとパンツはスルリとずり下げられ、ついには膝のあたりまで引き下ろされる。
由梨の下半身を隠すものは、紺のタイトなミニスカート一枚という非常に心もとない状態になってしまっていた。
こちらはこちらで美咲のパンツも風前のともし火である。
ゆっくりパンツをずり下げられ、とうとうお尻の部分すべてが露出してしまった。
さらに引き下ろされて、こちらも同じく膝あたりまできてしまっている。
(ああ~ん、どうしよう……お尻丸出しにされちゃったよぉ~)
これから何をされるであろうかということはある程度わかっていた。
それはわかっていたのだが、抵抗してよいものやら悪いものやらがわからない。
(先生……ちゃんと前もって打ち合わせしてよねぇ!)
そうこうしているうちに、痴漢の手は丸出しにされた生尻に伸びてきた。
ひっ!と思ったがなんとか耐えていく美咲。
形のよいパンパンに張り切った女子高生のお尻を、遠慮会釈なしにさわりまくる痴漢の手。
両手を使って尻たぶをクニュクニュと揉みしだいてくる。
さらに割れ目の部分に指が伸び、ツーッと撫で上げてきた。
「ああン……」
くすぐったさと快美感で思わず吐息をもらす美咲。
もう片方の手は彼女の女唇に向かって一直線に突き進んでくる。
(あっ…ダメェ……)
実はさきほどから美咲のその部分は恥ずかしいほど蜜があふれかえっていたのだ。
パンツをずり下げられたせいでその蜜は、彼女の太腿のあたりにまで流れ出している。
(あん、恥ずかしいよぉ~……)
そんな美咲の思いなど興奮した痴漢に届くはずもない。いや、届いたとしてもやめるはずはない。女唇に侵入した指先は、美咲の膣穴に向けてズンと突き入れられた。
「はうン」
指先で肉裂の襞々を堪能した痴漢は、ゆっくりとその指を出し入れしていく。
(ああン、あうあン……ちょっと…ちょっと待ってよぉ~)
さらにお尻周辺を撫でまわしていた痴漢の手は、上半身の方へと攻撃の手を移した。
制服の下から手を入れられ、狙われているのは美咲のその胸のふくらみだ。
(あん、だめよぉ~。やめてぇぇぇぇぇ)
下車駅に着くまであと十五分……
美咲は早く時間が進むことを祈り続けた。
さて、由梨の下半身を丸出し(もちろんスカートは穿いているが)にした相澤先生は、感慨深げにその桃のようなお尻を直接撫でまわしていた。
(生尻……本城由梨の生尻だぁ~っ!!)
硬すぎず柔らかすぎず、ほどよい感触の由梨の尻は、この世のものとは思えないほどの至福を相澤に与えていた。
(も、もう死んでもいい……いや、これこそが極楽なのだ!)
わけのわからない心の叫びが、相澤の心中を支配している。
(いや、まだだ。まだまだ…七年間溜めに溜めた俺の想いはこんなもんじゃないぞ)
相澤は気合を入れなおし自分の指を舐めた。そして再び突撃を開始するのだった。
由梨のお尻を撫でまわしていた痴漢の手が、お尻の割れ目からその中へと侵入してきた。
(へっ!?やだっ!!ちょっと、どこさわってるの!!)
痴漢の指は的確にその尻穴をとらえる。菊門周辺を刺激しながら、ついにその指先は尻穴へと突き入れられる。
(ひぃぃぃぃぃぃぃ!!)
自分ですら直接ふれることのない場所にこともあろうに指を突き入れられ、由梨は気が狂いそうだ。
さらに痴漢はその指を、尻穴から出し入れを開始してくる。
(ああ~ン、許してぇ……助けてぇぇぇぇぇ)
そう思いながらも、由梨の秘唇からはとめどなく蜜があふれかえっていた。
(あン。なんでぇ、こんなことで感じるわけないのにぃ)
由梨は自分の身体の反応が信じられないでいた。あの部分をさわられたのならともかく、今、痴漢が蹂躙しているのは、排泄器官なのである。こんなところに性感帯があるはずない。それとも私って変態なの?
由梨は恥ずかしさと異様な快美感で、思考力が少し麻痺しているかのようだった。
美咲を攻撃する痴漢と同じく、こちらの痴漢も次なる標的は推定Eカップのその乳房だ。
空いている片方の手をブラウスの下から突っ込んでいき、徐々に上へ上へと撫で上げていく。
そして、ついにその手は崇高なる山脈の麓に到着したのであった。
美咲を嬲る痴漢の手。片方は膣穴を、そしてもう片方はそのふくらみをそれぞれ蹂躙していた。
特に胸を揉みしだくその手のしつこさは、異常ともいえるねちっこさだった。
純白のブラジャーは押し上げられ、執拗なまでにムニュムニュと揉みしだかれる。
しかし、それほど美咲の胸は男を狂わせるに足るものがあった。
きめの細かい肌。大人の手の平にすっぽりおさまるほどよい大きさ。吸い付くようなその感触。どれをとっても超一級品である。
さらに、その乳首の美しさは他に類を見ないほどで、もし痴漢がそれを見たら思わず手を合わせて拝んでしまうのではないかというほどの壮言さなのだ。
しかし、幸か不幸か後ろに立つ痴漢から、その乳首は死角となっている。
遠慮なくモミモミを繰り返し、時折乳首の先端を刺激する。
(あふあン……そんなにおっぱい揉まれたら…私…私ィィィィィ)
胸は美咲が一番感じる部分だ。ほとんどすることはないが、過去に数度自ら慰めたときも胸だけで絶頂に達したことがあるくらいなのである。
美咲の崩壊のときはすぐそこまで来ていた。
ついに憧れつづけた由梨の肛門まで蹂躙することができた相澤は、禁断の胸のふくらみにまで手を伸ばしていた。
こちらも同じくブラを押し上げ、ボリューム満天のおっぱいを揉みしだいていく。
手の平には収まりきらないその崇高なるバストは、今相澤の手の中でさまざまな形に変形しながら彼の手の平を喜ばせている。
「ふうン……はうン……」
由梨は顔を真っ赤に染め上げ、快楽の中で苦しそうにあえぎを漏らしている。
相澤は唇を彼女の耳へと近づけ、ねっちょりと舐めまわしていく。
「くふっ……」
由梨は唇を噛み締めなんとか声が出ないようにと耐えている。
相澤はここまでされてなんで声を上げないのか、一瞬考えたがすぐに最後の仕上げに取り掛かろうと、ズボンのファスナーを下げいきりたった屹立を取り出した。
由梨の股間に手をやると充分すぎるほどに受け入れ態勢は整っている。満員の車内は動きにくかったが七年間の想いをぶちまけられる機会は、今日をおいて他にはないと考え、己の肉棒を由梨の女唇へとあてがう。由梨の足の長さのおかげで、挿入するにはベストの位置に膣口はあった。
相澤はもしここで捕まり、人生を棒に振るようなことがあっても構わないと思い、一気にその剛直を由梨に突き入れていった。
(はうン……!!)
まさか挿入されるとは思っていなかった由梨は、あまりのことに目を見開いた。
(うそぉ~っ!!入れるなんて!入れるなんてぇぇぇぇぇ)
ショックはショックだったが、さんざん嬲られつづけ官能の波は限界まで来ていた。
このまま快楽に身をまかせようと考えていた。
痴漢は抽送を開始し始めた。ズンズンと下から押し上げられる。
由梨は身動きの取れない状態で、その動きに合わせて腰をくねらせていく。
「ああン……ああン……」
かすれた声であえぎを漏らす由梨。痴漢の鼻息も「はうあふ」とかなり荒くなっている。
他の乗客に気づかれないのが不思議だが、どうやら近くにいる連中は、皆が皆耳にヘッドホンをつけているようだ。座っている奴の中にはグーグー寝息をたてている者もいる。
痴漢の抽送が早まってきた。限界が近づいたようだ。もちろん由梨の方もそれは同じだ。
早まる抽送に合わせて腰をくねくねと動かしていく由梨。
そして、痴漢はその白濁を一気に由梨の膣内へと注ぎ込んでいった。
(ああン……もうだめぇ、イッちゃう。イッちゃうぅぅぅぅぅ!!)
その心の叫びは由梨のものだったのか美咲のものだったのか。
とにかく二人の美姉妹はほぼ同時に絶頂を迎えた。
ぐったりとなりドアへその身体を預ける由梨と美咲。
二人を襲った痴漢は乱れた彼女たちの衣服を、何事もなかったように手際よく戻して行く。
しばらくすると、車内放送が響く。それは美咲が下車する駅に到着する知らせであった。
電車が止まると目の前のドアがスッと開く。思わず由梨は外に倒れかけてしまった。
その身体を後ろから誰かの手が抱きとめる。
由梨を車内に引き入れるとそいつは外へと出て行った。
由梨がぼおっとした目で見たものは、同じくヘロヘロになった美咲を抱きかかえるその男の後ろ姿だった。
「おいおい、大丈夫か?なにヘロヘロになってるんだ?本城」
相澤は抱きかかえた美咲にそう尋ねる。
「なに言ってるのよ、先生。痴漢するのはお姉ちゃんだけって言ってたじゃない。なんで友だち連れてきて私まで痴漢するのよぉ」
相澤は美咲がなにを言っているのかさっぱりわからないでいる。
「おまえ、なに言ってんだ?俺は一人で乗ってたよ。友だちなんか連れてくるか」
「えっ!じゃ、じゃあ、あれってばほんとにただの痴漢だったの?あ~んさわらせ損~!」
その頃、車内でぐったりとして手すりに掴まっている由梨に、一人の男が近づいてきていた。その男は彼女の耳元に口を寄せるとこう呟く。
「よかったよ、君の妹さん。なかなか感度がよろしい。今日の最終面接はちゃんと君を一番に押しておくからね」
由梨はうつろな目で「ありがとうございます」と答えた。
まったく世の中というものは持ちつ持たれつだということである。